「ICL」は、Implantable Contact Lensの略称で目の中にレンズを挿入して近視や乱視を治療する視力回復手術のひとつです。レーシックのように角膜を削る手術ではないので、角膜の厚さに左右されることもなく、強度近視の方でも手術を受けることができます。
日本国内では、3種類のレンズが発売されていますが、それぞれに特性がありますので、手術を受ける際はレンズの特性について知っておくことが重要です。最近では、遠視や老眼に対応したICLも登場していますので、近視、遠視、乱視、老眼を治療することができるようになり、幅広い年代の方がICLを検討されています。
ICLとは
ICLと同じように目の中にレンズを挿入する手術として白内障手術がありますが、ICL手術は水晶体を残したまま視力を回復させる手術になりますので「有水晶体眼内レンズ挿入術」が日本での正式名称になります。
フェイキックIOLって何?
ICLの種類
<前房型レンズ>
・アルチザン(オランダ製)
・アルチフレックス(オランダ製)
・アルチプラス(オランダ製)
<後房型レンズ>
プレミアムICL(イギリス製)
プレミアムICL Pro(イギリス製)
プレミアムICL Pro Max(イギリス製)
EVO+ ICL(アメリカ製)
アイクリルレンズ(スイス製)
上記のレンズは、すべて日本国内で使用されているレンズになりますが、特徴や素材などにも違いがありますし、新しく登場したレンズには合併症の抑制機能も追加されていますので、手術を受ける上では安心材料になると思います。
ICL手術の流れ
手術の流れ
点眼直後は、少し沁みる感じがあることもあります。
黒目と白目の境目を切開します
切開創からレンズを挿入します
虹彩と水晶体の間にレンズを固定します
手術後は安静室で一定時間お休みいただきます。
ICL手術の安全性
また、レンズによっても違いがあります。従来からある既成のICLレンズであれば、メーカーに在庫があれば1週間程度でレンズを準備することができますが、オーダーメードのレンズは1ヶ月ほど時間がかかります。既成のレンズとオーダータイプのレンズでは、まずレンズのサイズバリエーションが大きく違います。既成のレンズが4サイズしか無いのに対して、オーダータイプのレンズは13サイズも揃っています。既成のレンズは近いサイズで手術を受けるしかありませんが、オーダーメードのレンズは自分に合ったレンズで手術を受けることができます。レンズのサイズが合わないと、手術後に目の中で回転してしまうリスクが高くなります。また、オーダーメードのレンズには、合併症の抑制機能が追加されていますので、現在はオーダーメードのICLレンズを選ぶ人が増えてきています。
まとめ
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