レーシック手術は、視力回復手術の中でも費用がリーズナブルで視力の改善効果が早いなど、数多くのメリットを持っていますので、日本だけではなく世界各国で行われています。
日本でレーシック手術を受けている人は120万人にもなりますので、その効果の高さから非常に多くの人に選ばれていることが理解できます。ただし、レーシックも手術である以上は、日常生活やお仕事への復帰など手術後に守っていただく事項があります。ここでは、手術後の生活や近視の再発について紹介していきましょう。
手術後の経過について
実際に、手術直後から視力が回復し、当日中には一人で自宅に帰ることが可能なほどになります。手術当日は何となく霞みがかって白っぽく見えると思いますが、翌日には視界もクリアになり大多数の患者が裸眼で1.0~1.5程度の視力にまで回復しています。手術の時間も、わずか数分で終了しますので、多くの人が手術を受けていることも理解できます。
仕事や運動はいつからできる?
レーシック手術を受ける前には、手術に向けた適応検査がありますし、手術後も一定期間は通院が必要になりますので、お仕事やその他の予定を調整しておく必要があります。手術翌日からは良好な視力が得られるレーシック手術ですが、視力が回復しても手術直後は目の状態が不安定ですので、無理をしてはいけません。
お仕事の再開については、デスクワークであれば手術翌日から可能です。屋外での作業や肉体労働は3日間程度お休みいただくことを推奨しています。また、手術当日はご自身が運転することができませんので、車やバイク、自転車などの運転には翌日以降からが目安になりますが、視力が安定するまでは避けるようにしてください。スポーツについては、軽い運動であれば1週間後から再開していただけますが、激しい運動は1ヶ月後からが目安になります。当院では、手術を受けられた方に手術後の生活についての資料をお渡ししていますので、参考にしていただければと思います。
手術後の日常生活について
洗髪や洗顔は、翌日の検診後から行うことができます。手術当日は、肩より下のみシャワーを使用し、眼に水がかからないように気をつけてください。顔は目の周りを除き、濡れたタオルで拭く程度に留めてください。また、アイメイクやファンデーションは、手術後1週間は控えてください。レーシックだけではなく他の視力回復手術を含め、手術後は日常生活でも気を付けていただく事項がございます。視力と手術をした患部の両方が回復して初めて手術が終了したと言えますので、少しの期間ですが大切な目を守るために注意事項を必ず守ってお過ごしください。
レーシックで改善した視力はどのくらい維持できるのか?
レーシック手術と人気を2分するICL手術が普及してきたことで、レーシックに対して「近視が再発しやすい」という間違った情報が多く見受けられるようになりました。こういった間違った情報を見た人の中には、レーシック手術に懸念を抱える方もいるようですが、アメリカで行われた10年間の追跡調査によれば、レーシックを受けた人の88%が良好な視力を維持しているとの結果が出ています。これはレーシックが普及してきた初期のデータであり、レーザー機器や術式など技術の進歩を考慮すると、さらに良い成績が期待されます。
また、レーシックが世界的に広く普及して20年以上が経過していますが、この期間にレーシックが原因で失明したという報告は存在しませんので、レーシック手術がいかに安全な手術であるかをご理解いただけると思います。今もなお、手術で使用するレーザーの技術は絶えず進化しており、レーシック手術は20年後や30年後も視力を維持できる可能性が高い治療方法と言えます。
手術後の視力低下について
レーシックで回復した視力が低下するのは、主に4つの原因が考えられます。
1、 環境的な要因
まずは、環境的な要因による視力の低下が考えられます。現代社会は、日常生活でパソコンやスマホなど近距離を見る機会が多く、目を酷使する環境にあると言えます。人間は環境に適応する性質があるため、以前のように近距離ばかりを見て目を酷使する生活を続けると、新たな近視が生じてしまうのです。
2、 自分で近視を作ってしまう
最近は、日常生活にスマホが欠かせない時代になってきています。街では、スマホを見ながら歩く人も多く見かけますし、暇があればスマホを見ることが習慣になっている人も少なくないでしょう。スマホはパソコンよりも距離が近くなるため、長時間見続けると目は極度の緊張状態が続くことになります。この状態で凝り固まってしまうと近視が慢性化してしまうことがあります。長時間同じ姿勢でいると筋肉が凝り固まってしまうのと同じ仕組みです。目の緊張を和らげる点眼薬で改善することもありますが、中には改善しないケースもありますので、回復した視力は大切にしてください。
3、 角膜形状の変化
レーシックは、角膜を削って角膜のカーブを調整することで視力を改善させる手術になりますが、削った部分の角膜が、眼圧(目の内圧)に押されて近視が戻ってくることがあります。手術前の状態まで戻ることはありませんが、徐々に近視が戻ってくることがありますので、当院では角膜強度を維持することができる「角膜強化型レーシック」を推奨しています。
4、老眼や白内障など
目の老化現象でもある老眼は、40歳を過ぎた頃から自覚してくると言われています。また、50歳を過ぎると白内障が認められる方も増えてきますので、老眼や白内障によって視力が低下することがあります。目の老化現象の代表格になる老眼と白内障は、レーシック手術で回復した視力が低下する要因としてあげられます。老眼は、遠近両用レーシックで改善することができますが、白内障を改善するには白内障手術が必要です。
視力の低下が予防できるレーシック手術プラン
レーシック手術は、世界中で行われている視力回復手術になりますが、レーシックの課題として近視の戻りが指摘されてきたことは事実です。近視が戻るといっても、手術を受けた一部分の人にすぎませんが、せっかく手術を受けるのであればリスクは軽減したいものです。
レーシックは角膜を削るので、手術後は角膜強度が低下します。この角膜強度の低下が近視の戻りの主な要因でした。そこで、当院の冨田院長が考案した「角膜強化型レーシック」が世界的な注目を集め、いまでは世界各国で行われるようになりました。角膜強化型レーシックは、レーシック手術の途中に角膜強化法を組み込むことで、手術後の角膜強度を維持できる新しい技術になります。方法は、角膜にビタミンB2を点眼しながら安全な波長の紫外線を照射するだけですので、大きな負担はありません。この、冨田院長が考案した「角膜強化型レーシック」によって、世界中で行われているレーシック手術の安全性が大きく向上したと言えます。
まとめ
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