白内障は、レンズの役割を担っている水晶体が濁ってくる目の病気です。最も多い白内障が加齢による老人性白内障になりますが、50歳代で約45%、60歳代で約75%、70歳代で約90%、80歳以上で100%の方に白内障が認められると言われています。ただ、近年は白内障の発症も若年化している傾向があり、早い方では40代から発症することもあります。
一般的に白内障は何歳くらいから発症するのか
50歳を過ぎると白内障が認められる方が増えてきます。この時期は老眼で苦労されている方も多いと思いますが、眼鏡の度数が合わなくなって、眼鏡店を訪れた時に白内障を指摘されることも多くなります。ただし、最近では白内障が認められる年齢も若年化している傾向がありますので、老眼と重なる時期が長くなると思われます。50歳を過ぎてくると、手術の緊急性はなくても年齢相応の白内障が認められるようになってきますので、定期的に目の検診を受けておくことが大切です。定期的に目の検診を受けることで、手術を受ける適切なタイミングを知ることができます。
白内障の症状について
<白内障の主な症状>
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・視界が全体的にかすむ
・視力が低下する
・光をまぶしく感じる
・暗いときと明るいときで見え方が違うなど
・近視が進行する
・物が二重三重に見える
・老眼鏡をかけても細かい文字が読みづらい
白内障手術を受ける時期について
手術をギリギリまで待つという診断には要注意
白内障が進行すると前記したように様々な不都合が生じます。手術後の結果に直結してしまうので、適切な時期に手術を検討することが、安全に手術を受けることに繋がります。
また、水晶体の濁りが強くなると、手術に必要な検査ができなくなり、思うように手術後の視力が得られなくなるリスクが高くなります。昔は、レンズの寿命が短かったこともあって、手術をギリギリまで待つという考え方がありましたが、最近のレンズは人間の寿命よりも長く目の中で機能してくれますので、ギリギリまで手術を待つ必要はありません。手術を遅らせることで、かえってリスクが高くなりますので、症状を自覚したら手術を検討するようにしましょう。ただ、今も昔の考え方で手術の時期を遅らせる眼科医もいますので、注意が必要です。目が見えづらくなると、転倒や事故の原因にもなりますので、早めに眼科を受診して白内障の状態を確認しておくことも大切です。
レンズによって手術を受ける時期に違いがあります
一度の手術で、白内障、老眼、近視、遠視、乱視を改善できるので、早い時期に手術を済ませることで、長く快適な生活を送ることが期待できます。
まとめ
白内障には様々な症状がありますが、何らかの症状を自覚した時が手術を検討するタイミングであるとご理解いただければと思います。また、単焦点眼内レンズと多焦点眼内レンズで手術を受ける時期に違いがありますので、選択するレンズによって、手術の時期に対する考え方が違ってくることを知っておくことがポイントになります。ぜひ、参考にしていただければと思います。
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